DiskStation DS216jをレビュー!初めてのNASおよびRAID体験用筐体としておすすめ

使用しているHDDの使用年数が5年に達し、バックアップ用HDDを交換しようと思ったのですがNASを使って2重にバックアップすれば堅牢性も増すんじゃないかと思いHDDと一緒にNASキットであるSynologyの『DiskStation DS216j』を購入しました。

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初めて購入するタイプのハードウェアだったので、性能より分かりやすさを重視してSynology製を選びました。
同じくらいメジャーなQNAP製品は同じ価格帯のSynology製品よりも高性能で年始セールで安くもなっていたのですが、ウェブページの説明や体験版で触れられるOSの日本語訳が非常に分かりづらかったのです。

DS216jの仕様

  • CPU:デュアルコアMarvell Armada 385 88F6820 (32-bit 1.0GHz)
  • メモリ:512MB
  • ドライブベイ:2
  • 最大内部容量:24TB(12TB x2)
  • 最大シングルボリュームのサイズ:16TB
  • USB3.0端子 x2
  • 1Gb対応LAN(イーサネット)端子 x1
  • 対応RAID:Basic、jBOD、RAID0、RAID1、独自RAID SHR(Synology Hybrid RAID)
  • OS:DSM6.1(ブラウザで操作)

付属品

  • DS216j本体
  • 1Gb対応LANケーブル
  • AC電源ケーブル
  • クイックスタートガイド
  • ASKの保証書および保証に関する注意チラシ
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DS216jの特徴

『DS216j』はIO・DATAやBUFFALOで取り扱っているような『NAS』とは違いHDD自体は装備されておらず、HDDを別に買って取り付ける形の『NASキット』となっています。

キットなんて難しそう…と思われるかもしれませんが、電池が別途必要なガジェットや最新型のおもちゃを想像してみましょう。
『指定されたサイズの電池を別途購入し』『ネジで締まった蓋を外し』『方向を間違わずに電池を入れて』『蓋を戻してネジを締め』『最後に電源を入れる』といった手順が必要です。

DS216jも『指定されたサイズのHDDを別途購入し』『蓋を外しスロットにHDDを挿して(電池と違って間違った方向だと入りません)ネジを止め』『蓋を戻してネジを締め』『LANケーブルを家のルーターと繋いでコンセントに挿し』『最後に電源を入れる』と別段難しい作業はありません。

クイックスタートガイドを見て分かるとおり、言語での説明が必要ないくらい簡単な作業です。

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最後に電源を入れてスマートフォンのブラウザなどから『http://find.synology.com』にアクセスしておすすめ設定通りに進めれば動作設定も終了します。

ネットワークサーバーとしても活用可能

バックアップ用途ではあるのですが、購入の決定打となったのはネットワークサーバーとしても稼働する点です。
NECの無線LANルーターに余った2GBのUSBメモリを挿して簡易NASとして使用していたのですが、容量が小さく限定された音楽ファイルを入れてタブレットで再生するぐらいにしか使っていませんでした。

ファイルアクセスもUSB2.0経由なのでそれほど早くなかったのも使いづらかった理由の一つです。
同じネットワーク内に繋がってる自宅全てのパソコンからも参照できるので、セキュリティ的に重要なファイルを入れられなかったというのもあります。

DS216jの優れている点はアクセス制限を含めた設定をユーザー毎にできることと、それらがブラウザを使った独自OSから簡単にできることにあります。

パソコンを持っていない人にもおすすめ

私はパソコン用として使っていますが、例えば容量に限りがあるスマートフォンやタブレットなどの『データ保存用母艦』としても使えます。

細かな設定はDS216jに搭載された独自OS『Synology DSM』を介して行われ、ブラウザを通して作業をするのでパソコンの機種など環境を問いません。
MacやLinuxはもとより、タブレットやスマートフォンのブラウザでも操作ができるのです。

またAndroid版は『DS audio』『DS File』『DS video』などの専用アプリが提供されていて、それを利用することで簡単にファイルにアクセスすることができるのです。

これがハッキリ言って非常に便利!、NAS内に入れた写真や動画の閲覧変更はもとより、DS audioを使ってスマートフォン端末などの容量制限で入れられなかった音楽をストリーミングで再生することも可能なのです。

そして自宅でLAN内に繋いでいる状況はもとより、屋外からインターネット経由でもDS216jにアクセスし、必要なファイルを閲覧したりスマホ側にコピーしたりすることもできます。

最近はパソコンを使わない人も多いようですが、そういった人にもぜひ利用して欲しいガジェットだと思います。
あらかじめ重要なファイルをNAS内に入れておけば、スマートフォンなど出先で必要になった際ネット経由で参照したりダウンロードしたりできるので非常に重宝します。

また容量不足で入りきらなくなった音楽や動画なども、ネット経由で閲覧することができるのでスマートフォンの容量不足に泣いていた方にもおすすめできます。

DS216jの良いところ

標準設定だけでもメディアサーバーとして使えますし、ネットワークドライブとして普通にアクセスできるのでファイルのコピーも簡単です。

Synologyウェブサイトの日本語ページを見て分かるとおり、台湾企業ながらかなりしっかりとした日本語訳で分かりづらい…ということはありません。
初心者でも非常に分かりやすく使いやすい形に仕上がっています。

設定を変更するには『DSMというブラウザからアクセスして使うOS』を介して操作する必要がありますが、操作中も丁寧な電子マニュアルが参照できますので紙の説明書がついてない理由も納得です。

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機能を追加できるアプリをダウンロード&インストールして環境を整えるシステムはLinuxやAndroidスマートフォンなどに近いですね。

有線LAN接続なら2GB強の大きなファイルでも6分ちょいで転送できるので、USB3.0で繋がなくても充分実用範囲内です。
試しにOSドライブ256GBのSSDイメージバックアップをMacrium Reflect Freeで行ってみましたが、USB3.0接続の外付けHDDで行っている時とさほど変わらない時間で終了しました。
ちなみにバックアップ完了後のイメージファイルの大きさは61.7GBでした。

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メディアサーバーとしての機能

動画もストリーミングで送信できるので、スマートフォンなど動画を入れて容量を圧迫したくないデバイスでも動画を楽しむことができます。
動画のファイル名に『番組のタイトル(例:アイアンマン2)』を付け、それがデータベース内に有ればジャケットや映画の説明を自動的に表示してくれます。

もう一つテストするためにタグのタイトルに『アベンジャーズ』、ファイル名に『Ave.mp4』と名前を付けたら、Aveという古い映画のタイトルが表示されました。
タグや動画の中身は参照せず、ファイル名が重要なようです。

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ちなみにサンプルに使った(アイアンマン2.mp4、Ave.mp4と名前を付けた)動画の中身はどちらも可愛い猫の動画集です。

音楽もmp3内にジャケット写真が入っているものはそれを表示し、ジャケット写真を内蔵していないmp3他音楽ファイルでも同フォルダ内に『cover.jpg』と名前を付けた画像を放り込んでおけばそれをジャケット写真として表示する仕様になっています。

動作音について

自分が装着したHDDは5400回転のHDD1台ですのでそれが功を奏しているのか、目の前80cmほどにも関わらずほとんど音がしません
ファンもついていて、サイドにメーカーロゴの吸気口があるので、放熱に関しては心配いらないでしょう。
そもそも標準設定では20分使用していない時間が続けば写真のようにスリープ状態になるので、一般家庭用途で連続稼働させること自体がそれほどないでしょう。

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DS216jの悪いところ

初めて購入したジャンルの電化製品なので、これと言った欠点をまだ体感することができません。
初めての人にしてみれば同梱の説明書が『クイックスタートアップガイド1枚』という点に不安を覚えるかもしれませんが、OS操作中にヘルプを参照できるので困りませんし、Synologyの公式サイトからpdf型式で日本語の詳細マニュアルもダウンロードできます。

強いて言えば休止状態からの復帰に30秒強かかることぐらいでしょうか?
パソコン接続のHDDの場合、待機状態に入ったとしても10秒以内に復帰できるので特に不便は感じませんが、スマートフォンなどからすぐに音楽が聴きたい場合に待つ時間は若干のストレスを感じる人もいるかもしれません。

まぁAndroid側アプリの『DS audio』はヘビーローテーションする音楽は端末内に自動ダウンロードしてくれるなどの機能も備えていますし、休止状態をさせたくないのだったら設定を解除してしまえば良いわけですから、回避できるデメリットとも言えます。

まとめ/初めてのNASおよびRAID体験用筐体としておすすめ

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パソコンのRAIDはドライバーを用意したりBIOSを変更したりと面倒な作業も多いですが、こちらは2台のHDDを搭載しOS上で設定するだけです。

容量の異なるHDDでもRAID運用可能な独自RAID SHR(Synology Hybrid RAID)のおかげで、余った容量違いのHDDでもRAID運用できるのでRAID構築のハードルが低くなっている点もありがたいですね。
実用面でも仕事面でも遊び目的でも使える、いじりがいのある非常に面白いガジェットではないでしょうか?

バックアップ目的で購入したにもかかわらず、その便利さや奥の深さを知ってしまったので思った以上に遊べそうです。